第1候 東風解凍(こちこおりをとく)
2月4日〜8日頃の5日間は、七十二候の第1候に当たる東風解凍(こちこおりをとく)の季節です。立春の初候にあたります。
春はどこからやってくる?
東風は「こち」とも「はるかぜ」とも読むそうですが、私は川合玉堂の作品「松竹梅の内 竹(東風)」が好きで「こち」を採用しました。
日本ではあたたかい風は南風のイメージですが、古代中国から伝来した七十二候ではあたたかい風は東風。中国では春のあたたかい風は、太平洋のある東側から吹いてくるものなのですね。
固く、こわばった大地を溶かす風
立春は2月4日からの約15日間。まだ凍えん寒さの時期ですね。
でも、冬晴れの日のお昼など、頬に陽のあたたかさを感じる日も出てきます。体感としては95%の寒さ、固さ、こわばりのなかに5%のやわらかい空気が混じってくるような、この時期特有の空気感を描きたいと思います。
東風解凍をモチーフにした模様・図案
直線と曲線、尖りと丸み
直線と尖りで寒さと固さを、曲線と丸みであたたかさと柔らかさを表した正方形の図案です。