16年つづいていること | 72パターンワークスアートコラム

16年つづいていること

東京は、世界一美術館の多い都市と、以前だれかから聞きました。

わたしは美術の授業が昔から好きだったけれど、大阪の田舎で育ったので美術展や博覧会が身近ではなかったです。

なので、2006年に上京してから、日本にこんなに美術館があることにびっくりしましたね。そこから、あちこちの美術展を観に行って、今年は2022年だから16年目。

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そして、いった展覧会のチラシは、ほとんどファイリングして残していくのが、この16年の地味で地道な趣味。(観た映画のチラシもファイリングします。)

東京で一番好きだったのは、近代現代の西洋・日本の作品の多い、日本橋のアーティゾン美術館(旧ブリジストン美術館)。ここでたくさんの画家の作風を知ったり、知識を深めたように思います。

シスレー、モーリス・ドニ、ジャクソン・ポロック。マティス、クレー、カンディンスキー。日本では、岡鹿之助、佐伯祐三、白髪一雄を知ったのもこの美術館。

それから、東京ステーションギャラリー。

ここはレンガ壁がまず良くて、もりもりと展示が見れてよかった。バウハウスとか、版画家とかよく見たなあ。それで、終わったら九段下あたりまで歩くのがコースだった。

あとちょこちょこお世話になっていたところは、日本画では広尾の山種美術館、青山の根津美術館。

西洋画や近代画では、新宿の東郷青児美術館、竹橋の近代美術館、渋谷のBunkamura、用賀の世田谷美術館、横浜の高島屋にあるそごう美術館。丸ノ内の三菱一号館美術館。

ルドン、マグリット、シュヴァンクマイエル、安野光雅、ミロ、ダリ、ミショー、ベーコン、岸田劉生、藤田嗣治、クライドルフ、ヒエロニムス・ボス、ファルケンボルフ、ルソーに村山知義、ロシアや中央ヨーロッパのポスター芸術、エロール・ル・カイン。ロートレックにルオー。

それこそ大阪にいた頃は、どの画家がどんな絵をかくのか一致していないことも多かったけれど、今は観て「あの人の絵だな」と、分かることが多くなりました。

ぼんやりと、絵をかきたいなと思っていても、どんな絵をかきたいのか、分からないんですよね。「知らない」って、そういうことなんだと思います。

いきなりドシャーっと描き出すことができないから、まずは自分がどんな絵に反応するのか、知ることからはじめたのでした。とにかく気になる展覧会は観にいって、本当に気に入ったら画集を買って。そういう16年間。

山種美術館で、近代日本画が好きになって、奥村土牛、梶田半古、小林小径にぎゅっと心を掴まれ、伊藤若冲に惚れて。川合玉堂の絵に見入って。

かえるとふぐがお相撲をとったりするような、伊藤若冲のユーモラスな絵は、みていると自然とほほが柔らいでしまいますね。好きな絵本作家の作風とも通じるところがあるなあと気づいたりして。

さて、京都に拠点を移して思うのは、やはり織物の都だけあって、図案系の展示がわんさかあるってことです。

フィンレイソンや上野リチリックスの図案展示会は当然行きましたが、大好きな琳派の展示も多くてたまんないですね・・。ヨダレもんです。

これからもずっと、探訪を続けるでしょうね。

 

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