2022年5月5日。こどもの日。
京都に来て初めて過ごす5月。今のところ晴れが多くてうれしい。
生きてるとうまくできなかったことへの後悔とか、もっとこうすればよかったとかいろいろ思うことはある。どうしようもない気持ちにもなる。
でも、今日は晴れている。
晴れは、うれしいことだ。
朝起きてコーヒーだけだったので、いっちょ自転車で買い物がてら、あひるご飯(朝昼兼用ご飯)をしようと丸太町のmememeさんへ。
こちらのお店、4月からメンバー制になったとのこと。とはいえ、GWなので並んでるかなと思ったけれど、たまたますぐ席に座れた。よかった。
今日はフレンチトーストを注文。甘すぎず、量も丁度よく。幸せ。
ここのお店、なんだかいいんですよね。雰囲気、しつらえ、店主さん、スタッフさん。
今日は店主さんと少しお話した内容が頭に残ったので、記録。
店主さん「(引っ越してきて)友達できました?」
ま「ぼちぼちですね・・(と言いつつ、元々の友達ばかりで純粋に京都に来てできた友ではないけれど・・)」
店「友達、欲しいですか?」
ま「欲しいです」
店「どんな友達が欲しいですか?」
って言われて、うん?私はどんな友達が欲しいんだろう?となった。
で、その場では少しだけ考えて、
「お酒が飲めて、何時間でも話せるような人」
と応えてみたけれど、うーん、そうなんだっけ?という思いが残った。
店主さんが「お酒飲んだら、どうでもいいことばかり話しちゃいません?」っておっしゃってて、それもそうだなと思ったり。そこがいいんじゃない?と思ったり。
そこでじっくり、「どんな友達が欲しいか」について考えてみたけれど、具体的には出てこなかった。というか、なかった。
その理由がやっとわかったのだけれど、「友達」というワードが、やけに引っかかっていたのだ。
少なくとも私はこれまで、「こういう友達が欲しい」と思って外の世界に出向いていくことはなかった。
今自分の周りにいる、或いは残ってくれている友達は、元はといえば、家が近所だった、同じ学校だった、同じ部活だった、同じ会社だった、同じイベントのスタッフだった、同じ飲み屋で飲んでた、という風にたまたまその場に居合わせた人たちが多い。
そして、特別共通項が多い人間同士ではないにせよ、同じ時間を過ごしてたくさん話をする中で、徐々に友達になっていった、という具合がしっくりくる。
私にとって「友達」とは、掴み取りにいくものではなくて、次第に形成されていく人間関係の結果だった。
そして細かいのだけれど、例えば、店主さんの問いが「どんな人と知り合いたいですか?」であれば、「どんな分野でもいいから、オタク的に強烈に極めている人」と答えただろう。何かのプロの話はいつだっておもしろいので、お茶かお酒を飲みながら、彼や彼女の話をじっくり聞いてみたい。
とにかく、ポワポワの私の脳みそを、何らかの形で刺激してくれる人であれば、基本的にはウェルカムで知り合いになれればラッキーだと思う。
「どんな人と知り合いたいか」だとピンとくるけど「どんな友達が欲しいか」だとピンとこなかったということは、私は無意識に「知り合い」と「友達」の違いを、頭の中では明確に分けていたのだろう。
これは、誰かの問いかけによる新たな発見だった。
あとは、私自身は以下のような要素を持つ人間だから、たまたま何か共通項が見つけられたりすると、これはいい付き合いができそうだと思う。ラッキーパーソン現る!という感じだ。
- たくさん働いて、たくさん遊びたい
- 一日たくさん働いた後は、好きな人たちとご飯を食べたい、飲みたい、(バルカンミュージックでもかけて一緒に踊れる人なら、最高の1日の締めくくりだ)
- どうでもいい話も真剣な議論もする
- 美術が好き、美術館という空間が好き
- ミニシアターという空間が好き
- バルセロナ、グラナダ、エジンバラ、ロンドン、ブエノスアイレスが好き
- 旅がめっぽう好き。一人でも複数でも旅をする
- 歩くこと、散歩が好き。10kmぐらい平気で歩く
- 乗り物に乗るのが好き
- 移動すること(移動している時間)が好き
逆にもし上記のような要素をたくさん持っていた人がいたとしても、例えば人の悪口で盛り上がれちゃう人なんてのは、こちらから御免だ。「友達になれない人」というのも明確に持っていた。
誰かから突っ込まれて、考えて、自分を知れることってとてもありがたいなあ。
最後に、京都に引っ越して半年、京都はオタク的に好きな分野だけ極めてる人にぶつかる確率が高い気がする。
素敵な個人商店が多いのもその証だと思うし、特に京都の小さな市内中心部に感度の高い人たちが集まっているように見え、人口密度的にぶつかることが多いのだと思う。
東京や大阪など、大都市の方がそりゃオタクの絶対数は多いのであるが、都市自体が大きいのでぶつかる確率も減る。
オタク人口密度で考えると、京都に軍配があがる気がするのだが悪魔でそういう気がするというだけの、証拠のない話でこの長い文を締めます。
お付き合いありがとうございました。