こちらは2015年、父母と行った南ドイツ・チェコ旅の記録です。
小さい頃、わたくしは母のこんな苦言を耳にして育ちました。「あかん、父は外に食べに行くゆうたらいっつもラーメンや・・」色気もへったくれもない苦言でありますが、娘であるわたくしも物心ついたころから「まぁ本当にそのようぁだぁね」と思っていたのであります。
だがしかし。
ドイツチェコ旅で父がチョイスしたお店はいずれもヒット、のみならず時にホームランすら放ったのであります。
その代表格が、プラハから南に3時間ほどバスで揺られたところにある世界遺産の町(村)、チェスキークルムロフで訪れたレストラン。
まあレストランというより定食屋といった風貌でありまして、日本でいえば確実にさばの味噌煮定食などが注文できるタイプのあれであります。
しかし、軽んじるなかれ、あなどるなかれ。こういう場所が大当たりであった場合、それは美味しいものにめぐり合えるものなのです。
この日は雨降りで、ジャンパーの上に首巻きが必要なくらい寒かったので、父は白のグリューワインを注文。これがまず、この旅で一番おいしいワインだった。
これは父が「絶対食べる」と言っていたマスの郷土料理。これも淡白なお味ながら、くさみもなくて美味。衣もさっくりであります。
母とわたしが絶賛したのは、このチェコ郷土料理。この白のクリームが、何というか複雑な味わいでして、濃い目のクリームシチューのような、でもお肉の味わいもしっかり溶け込んでいて、横についているクネドリーキという蒸しパンが進む進む!皿まで舐めん勢いでしたね。
追加で注文したこれが、またんまい!ブランボラークというらしいこの食べものも、チェコの郷土料理です。にんにくが効いた油で揚げているようで、寒くなかったら確実にビール飲んでたよね。
いやぁ、この店は店員もてきぱきしているし感じもよく、ホームランといった感じでした。カキーン!!!
父上がはるか異国の地で、突如店選びの頭角をあらわし、放ってくれたホームラン。母上と娘は心行くまで堪能したのでした。